「女心と秋の空」とは、女心と秋の空は共に移り変わりが早いという意味ですが、似たようなことわざは世界各地にもあるようです。
やはり女性というのは、世界中どこの国でも移り気な生き物と思われているようです。
そしてその原因が、ホルモンにあるということが近年の研究で分かってきました。
ですが、これが少々ややこしいのです・・・
【1】女性を操る4種類のホルモン
というのも、男性の精神に強力に影響を及ぼすホルモンというのはテストステロン1種類のみですが、女性にはいくつも存在しているのです。
有名なものだけでも、
●エストロゲン
●プロゲステロン
●オキシトシン
●テストステロン
と、なんと4つもあるのです。
(※テストステロンは男性ホルモンの代表格ですが、女性にも微量ながら分泌されています)
そして、この4種類のホルモンが生理周期によって、増えたり減ったりすることが、女性の心変わりを演出しているというのです。
「ホルモンって、性格や考え方に影響するの?」
と思った方もいるかもしれませんが、ホルモンこそが、性格や考え方を決定付けているといっても言いすぎではないくらいです。
【2】ホルモンの凄さを説明します
例えば、女性犯罪の8割以上は生理前(PMS期)に起きているという報告がありますが、これはその時期には、闘争心を煽るテストステロンが多く分泌されるためです。
排卵期に性欲が強くなるのは、エストロゲンが多くなるため。
逆にプロゲステロンが多い日は決まって、
「今日はHする気分になれない」
などと言い出します。
プロゲステロンは性欲をおさえてしまうホルモンとして有名で、実際にアメリカなどでは、性犯罪者にこれを注射するという措置がとられています。
ホルモンの影響力がいかに凄いか、おわかりいただけたと思います。
以下のグラフは男女の1ヵ月のホルモン分泌量をあらわしたものです。
これを見れば、女性に抱いていた長年の謎が、少しは氷解するかと思います。
【3】女性は1ヵ月で性格が4回変わる
グラフを見てもわかるように、男性というのはテストステロンによって、年がら年中発情させられていますが、女性というのは様々なホルモンによって様々な気分にさせられています。
ここではわかりやすくするために、女性の1ヵ月を4つの期間にわけ、
それぞれA期・B期・C期・D期としました。
それぞれの解説は以下です。
とても面白いと思うので、是非最後まで読んでください。
A期(どんよりとした1週間)
生理がはじまる日を「0日」と仮定していますので、つまりこのA期は丸々生理ということになります。
生理中の女性は、男性の想像を遥かに絶するほどの不快感に悩まされているようです。
その様子を医学博士の姫野友美氏は、著書の中で次のように表現しています。
体はだるく、鉛が入ったように重い。頭は痛いし、肩はこる。肌には吹き出物やニキビ、化粧のノリも悪い。もう、どしゃぶりの雨の中、ぬかるみにハマって1歩も前へ進めないような気持ちになる。
姫野友美著「女はなぜ突然怒り出すのか?」より
もうこの一文だけで、生理中の女性を口説くことなど不可能だとよくわかります。
女性がこのような状態だとは知らず、アプローチに失敗して、そのままふさぎこんだ男性がこの世に何人いることか・・・
女性にアプローチした時に、ケンカ口調で断られたとしても、気にする必要はありません。
生理の時は、誰だってそうなるのです。
女性に断られたら、1週間~10日間ほど日数を空けて、再度アプローチすると覚えておいてください。
その理由をこれから説明したいと思います。
B期(絶好調になる1週間)
女が女になる時期です。
14日目の排卵日に向けて、エストロゲンの分泌量も増え、恋愛欲も急上昇します。
前出の姫野友美氏は、この時期の状況を次のように表現しています。
生理が終わると、それまで厚い雨雲に覆われていた空がだんだんと晴れてくる。まるで梅雨明けのように、キラキラと輝く明るい日差しが射してくる。頭の中がスッキリと澄みわたり、頭のキレや回転もよくなって、言葉が次から次にポンポンと出てくる。肌も髪も快調。化粧のノリもよし。体もパッパッとよく動く。そして自然に「何か新しいことにチャレンジしてみよう」という意欲が沸いてくる。
姫野友美著「女はなぜ突然怒り出すのか?」より
女性の魅力が最大になるのも、そしてガードが甘くなるのも、この時期です。
見分け方としては、エストロゲンの分泌が多い時期は、特に露出度の高い服を着る傾向があることが知られています。
そして笑顔が多く、言葉数が多く、声のトーンが高く、口調も滑らかになるという特徴があります。
そして、よりゴツイ体格&野生的な顔立ちをしている男性に惹かれる傾向があることが、セントアンドリュース大学のデビッド・ペレット教授らにより報告されています。
とはいえ、この時期の女性というのは記憶力と洞察力も最大になるので、ちょっとだけ注意が必要です。
この時期に怒らせるような事を言ったりすると、女性はそれを何年も覚えているのです。
ウソを見破る能力や、嗅覚なんかも抜群になります。
妊娠しやすい時期だけに、男性を見極める能力も向上させているというワケなのです。
C期(冷静さを取り戻す1週間)
卵子が精子を待っているのは、14日目の排卵日の24時間のみです。
この時に受精しなければ、卵母細胞は退化してなくなってしまいます。
つまりこのC期というのは「最も妊娠しない時期&すでに妊娠しているかもしれない時期」ということになります。
この時期になると、プロゲステロンとオキシトシンというホルモンが一気に増えます。
この2つは、安定剤の役割を果たすホルモンです。
妊娠の可能性を考え、アクティブに行動しないように制御をかけます。
また、妊娠の可能性がないワケですから、性欲も抑えられます。
精神的には安定しているので、普通のデートの誘いであれば、快くOKしてくれる可能性が高いでしょう。
特筆すべきは、この時期の女性というのは、痩せ型の女性的な顔立ちをしている男性に惹かれる傾向があるということです。
つまり草食系男子に惹かれるのです。
これについては、「生殖能力の低い安全な男に、自分の身を守らせようとしている」という説明が恋愛学ではされています。
D期(カオスに満ちた1週間)
生理前の体に起きる様々な不調のことをPMS(月経前症候群)といいます。
女性がやたらにケンカ腰の時や、理不尽な要求をしてくる時というのは、まずこのPMS期とみて間違いありません。
A期(生理中)と違うのは、A期の場合は内にこもる不機嫌さですが、D期の場合はそれが外に向かって放たれるという点です。
日本ではまだまだ馴染みの薄いPMSですが、イギリスなどでは、PMS期の女性犯罪は一定の情状酌量が認められているほどです。
欧米には、このPMSを専門に研究している機関がいくつもあります。
(日本はこの分野に関してはかなり遅れています)
この時期の女性というのは、テストステロンの分泌量も多くなっているので、一夜の情事に走ることも多いのですが、扱いは極めて難しいです。
もう「触らぬ神に祟りなし」とう言葉がピッタリです。
よほど女性の扱いに慣れている人以外は、この時期には近づかない方が賢明です。
「なんか不機嫌そうだな」と感じたら、それ以上関わらないようにしましょう。
【4】まとめ
このように見てみると、女性というのは、1ヶ月のほぼ半分が不機嫌な状態であることがわかります。
男性は、1年365日常にほぼ同じ精神状態ですが、女性はそうではないのです。
女性の月経周期には個人差がありますが、概ね「25日~38日周期」だと言われています。
男性の皆さんには、可能な限り、自分の恋人やパートナーの月経周期を把握していただきたいと思います。
なぜなら、女性がどの状態であるかによって、対処法がまったく違ってくるからです。
B期であれば笑って済ませる冗談でも、D期だと終わりなき抗争に発展する可能性があります。
デートコース、食べ物、話す話題など全てが違ってきます。
「月経周期を制するものは女性を制する」
と覚えておいてください(笑)