元彼氏の男性を拒絶している女性のイメージ

「女の人って、恋人同士じゃなくなった途端に、なぜ急に他人行儀になるのですか?」昔から、このような質問を多く頂きます。

確かに、男性に比べて女性は、恋愛対象の切り替えが早いです。僕も昔、1ヶ月前に別れた女性の元に電話を掛けたところ「は?何の用?」みたいな態度をされたことがありました(笑)「あなたしかいないの!」と泣きながら懇願したあの夜は一体なんだったのかと、当時は不思議な気持ちになったものです。

「なぜ女性は、別れた瞬間に急に別人のように冷たい態度をとるのか?」という男性陣のこの長年の疑問を今日は進化心理学の力を借りて、解き明かしてみたいと思います。

【1】子供の父親を特定したいから

女性は産まれてくる子供の父親を特定する必要がある

結論から言います。女性は(本能的に)産まれてくる子供の父親を特定したいので、元カレには冷たくなるのです。

たとえばここに、常に複数の男性とおおっぴらに付き合う超浮気者の女性「A子」がいたとします。毎晩のように違う男性の家に寝泊まりしているような遊び人のA子が妊娠した場合、おそらく関係を持った男性全員が、生まれてくる子供の養育を放棄するでしょう。

父親のいない子供が満足に育つハズもなく、超浮気者A子の遺伝子は、そこで絶滅してしまうことになります。結果的にヒトの遺伝子プールには、複数の男性と同時に交際するような遊び人の女性の遺伝子は残りにくくなります。これが、現代に生き残っている女性が、別れた瞬間に急に冷たくなる理由です。

【2】司令を出しているのは営巣本能

きっと俺の子供だろう

女性が常に1人の男性のみに心身をゆだね、一途に惚れ込むのは、妊娠した時にその男性に「自分の子供だな」と信じさせるために他なりません。これは、営巣本能からくるものです。

営巣本能とは読んで字の如し、子育ての環境を整えようとする本能です。女性が自分の遺伝子を後世に残すためには、しっかりと養育・保護をしてくれる父親をつなぎとめておく必要があるのです。(女性がキレイ好きなのも、この営巣本能から)

さて、別れた元彼女や離婚した元奥さんに会った時、非常に冷たくあしらわれた場合は、高い確率で既に新しい彼氏(旦那)が存在しています。女性は男性と違って、複数の恋愛を同時進行させるメリットが殆どないからです。

逆に、優しかった場合は、まだフリーの可能性が高いです。女性はその防衛本能から、自分を保護してくれる男性を最低1人は身の回りに置こうとするからです。(男友達を確保したがるのも、この防衛本能から)

【3】元彼氏・元旦那の存在は邪魔

ハーレムを作り上げた女帝(女王)は1人もいない

男性は、1人で何人もの女性を妊娠させられますから、恋人は何人いてもOKです。しかし女性は、1度に妊娠できるのは1人の男性の子供のみですから、恋人が複数いてもまったく意味はありません。そして女性にとって、最も避けなければならない事態というのは、子供の父親が不在になってしまうことです。

女性はその身体構造上、恋愛対象を常に1人の男性に絞り込む必要があります。なるほど、女性にとって、前の彼氏や前の旦那の存在というのは、邪魔でしかないのです。

歴史をさかのぼってみても、複数の男性を確保してハーレムのような生活を送った権力者女性(女帝や女王)は1人もいません。クレオパトラにしろヴィクトリア女王にしろ、ハーレムを作ろうと思えば簡単に作れたハズですが、そのような記録は一切残っていないのです。

男性が元彼女の写真を未練がましくいつまでも持っているのに対し、女性が別れた瞬間にゴミ箱に力いっぱい投げ入れるのは、こうした理由があったのです。ちなみに、女性が妊娠の初期段階でも欲情するのは、父親となる男性をつなぎとめておくためです。

【4】女性が二股をする理由とは?

アイドル活動=複数の男性を競わせる行為

このような記事を書くと「二股をする女性がいるのは、なぜですか?」という質問がきそうなので、一応書いておきます。

女性も二股や三股、時にはもっと多人数の男性を天秤にかけて選ぶ時がありますが、そういう時はたいてい、どの男性ともエッチをしていません。最後の1人に絞り込むまでは全員の男性をじらして、競い合わせます。アイドル活動などは、その典型といえます。

そうして最後の1人に絞り込んだところで、思い切りのめり込む。で、もしダメならスパっと捨てて、また次の男性を探す。女性の恋愛活動は、産まれてくる子供の父親探しです。男性は「バラ撒く性」なので来る者拒まずでOKなのですが、女性は常に1人に絞って付き合わなければならない事情があるというワケです。